横断する、カヤックマラソン。
行きました、出場しました、完走しました!!!
亡くなった夫と2年前の大会に出場するはずだったのに、
直前に彼は急死してしまいました。
だから、今年はどうしても出場したかったし、
完走したかったのが達成できました。
朝、5:00に起きて、5:50にお墓の夫に報告し、
6:00に家を出て、一緒にマラソン出発地に行くAKRちゃんたちと
6:30に合流し、
会場に到着し、準備をしつつ、
「はい、チーズ!」
なーんてお気楽やっていたのも・・・、
開会式前のアナウンス
「会場が非常に時化ているので、スタート時間を順延し、
嘉鉄(大島側のチェックポイント)を抜港します」
続いて、
「今日の悪天候では初心者は海峡横断は無理です。
勇気ある辞退をお願いします。
申込者のうち200人は初心者ですよ。」
一応、カヤック歴は3年なので、初心者じゃないもん。
と言いつつ、カヤックのお稽古だったら、
先生のGONが「今日は波も風も強いから、練習はなしにしましょう」と
言ったに違いない、すげー悪天候だったざんす。
なので、何名かの方は素直に辞退されてました。
スタートする前に、出場者は入水です。
まだピースする余裕がありました。
そして、まだカメラでGONにシャッターを向ける余裕もありました。
ちなみに、彼は駅伝チームの第1走者で、彼のチームは優勝!
おめでと!です。
スタート開始前後から、バタバタカヤックからこける人が続出。
すごーい波。
それも、一定方向じゃないと来たから始末が悪い。
確かに初心者には無理だ!
普段の練習なら、カヤックの乗り込み口を蓋する”スカート”なるものを
着用するので、波の水は入らないけど、レンタルボートには
スカートは装備されてなくて、
凄い勢いで海水がカヤックに入ってくる。
前後にキャビン=空気層があるので、すぐには沈没しないけど
あっという間に底5cmくらい水が溜まるし、
波が凄くて舵が効かない・・・・
と言いながらも、海峡は無事横断。
お茶、レモン、おにぎり、バナナなど、補給物資を
「これでもか!っ」レベルで提供してくれました。l
チェックポインのボランティアのみなさん、
ほんと、お世話になりました!
写真を撮る余裕があったのはここまで。
コースの半分までを約2時間で達成したので、
「うふふ、この分なら4時間でフィニッシュだわさ」な~んて
考えていたのは、まさに素人。
後半は地獄でしたよ、ホント。
向かい風がきつくて、漕いでないと後ろに流される、
漕いでも漕いでも辿りつかない入江の奥の奥~に
チェックポイントがあり、
そこにたどり着くまでの風景は、ずーっと同じ。
後半の海岸線は応援団の数も激減するし、
ハーフコースの人たちはいないから
漕いでるカヤックの数も激減し、
早い人たちはさっさと通過しちゃってるので、
周りのカヤックはま・ば・ら。
マラソン出場8回目のAKRちゃんが
「後半はね、孤独感が募る~っの」と言っていた意味を
痛感いたしました。
漕いでも漕いでも辿りつかない・・・
向かい風はいつ終わるの?
私たちが最後?
などなど、役にも立たないことを思いつつ
加計呂麻島から最後に古仁屋に向かう最終ポイントへ。
そ~したらね、
町営フェリーが通るのよ。
それは仕方がないんだけど、
巡回艇が「そこのカヤック、止まって。フェリーが通ります」
あのさー、悪天候で時化てるんだよね、海の上は。
そして、フェリーが通過した後はさらに波が立つんだよね。
十分フェリーが通過する前に通れたであろう待ち時間。
船の上で「待て」言うのは簡単だけど、
その間、疲れきってる腕を使って漕いでないと安定が
保てないのだよ。
そのエネルギーは最後の海峡横断に使いたい!!!!
まっ、あまりに辛い天候の下で最後の選手まで待っていた
最終チェックポイントのみなさんの優しさで、
あっという間に疲れは癒されましたが・・・。
私「SGKZさん(私のパートナー)、この空って遅くなればなるほど
悪天候になるよね?」
SGKZさん「そーですね、すぐに出発しましょう」
最後の難関、海峡越えです。
波は朝と同じか、それ以上、
周りは巡視艇と数隻のカヤックだけ。
海峡の真ん中を行くか、
沿岸沿いを行くか、
うーん、難しい問題だ。
沖は沖で巡視を終えた25~30フィートくらいの船が
次々と港に戻ってくる。
=余計なもらい波が増える!!!
あげーっ!もうちょっと待っててくれればいいのにぃ!
でも、沿岸は海岸であれば問題ないけど、
コンクリートで囲まれた岸壁は強い波が当たって
戻ってくる返し波がひどい。
ということで、水深100mくらいのところを
古仁屋港に向けて一直線コースを取りましたよ。
もー、腕がちぎれそうなくらい酷使しました。
優勝候補者たちは3時間ちょっとで、
頑張る人たちは4~5時間で完走ですが、
私たちは5時間41分。
着岸したら腰が抜けちゃって立てなくなって
(舵をずーっと足でコントロールしてた緊張感が取れない?)
手がしびれて何も持てなくなって・・・
すごーい経験です。
前にこんなに肉体を酷使したのは、いつだったんだろか?くらいです。
何度も出場する人の気持ちがよーくわかりました。
みなさんも一生に残る思い出にいかがですか?
天国の直ちゃんへ
ちゃんと完走したよ。偉いでしょ?
直ちゃんとのペアだったら、こんな悪天候では棄権してたかもね。
がんばったでしょ?
天国からちゃんと応援してくれた?
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