2014/10/26

秋の集落最大イベント、種おろし


台風をやり過ごし、

近くの島々を巡っている間に

秋の集落最大のイベントの時期となりました。

その名も「種おろし」
http://www.town.tatsugo.lg.jp/kankou_bunka/gyouzi/taneoroshi.html

豊年祭の一種ですが、呼び名は場所によって違い、

奄美大島の北部では「種おろし」、

南部では「豊年祭」になっているようです。



男の列の後に、女の列が出来て

大きな輪っかを作って

男性・女性が交互に呼び掛けあって歌う「八月踊り」がメインの

歌って踊って飲んで食べる行事です。



八月踊り

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E6%9C%88%E8%B8%8A


踊る唄はどうも集落によって違い

さらに、唄によって全部振り付けが異なるので

素人がいきなり踊れるものではないです。
(移住8年目でも練習してないから、超劣等生のままです。うへ)



その他に、「六調」(ろくちょう)という踊りがあって




これは、リズムに合わせて勝手に踊ればいいので

誰でも踊れます。



この八月踊り+六調+立食宴会の1セットを
昔は一軒一軒回ってやっていたそーな。


今は、集落を6ブロックに分け、

ブロックの空き地とかで1セット×3か所×2日の6セットです。


1セット、ざっと2時間なので、この行事、述べ12時間でっせ。


立食宴会の合間には、「お花の披露」と呼ぶ

「XXさんより、金一万両頂きました~~~~!」と言った感じの

寄付の発表があります。


この寄付金、1年間の集落運営費になるので

スキップは許されません。


で、我がブロックは2日目最終セット(=2日目の3か所目)。

女性陣が料理、男性陣が設営担当となります。

料理の準備は、2週間くらい前の打ち合わせからスタートで

その日に出すメニュー、買い物当番を決めます。


当日は、下ごしらえをそれぞれの家でやってから

午後2:00に集合。

こんな感じで、作ったものを個包装していきます。


料理の準備が終わったのが、18:00。

3ブロック目の開始予定は午後10:00くらい。

なので、9:30くらいに準備に入ります。


作ったものは、

トン汁、
ふりかけお握り、
龍郷小の生徒が育てたもち米入りおこわおにぎり、
きゅうりの酢の物、
タコのアヒージョ、
お漬物、
ガトーショコラ、
ドーナッツ

(炭水化物のオンパレードだ・・・)

小学校からもち米が配給されるので、もち米メニューは必須、

さらに、狩猟の達人、SG兄から全ブロックにタコが配られ、

ブロック対抗料理合戦とまでは言いませんが、

与えられたお題メニューも欠かせません。


買ってきたものは、

盛り皿
(いかに不人気と言えども、必須の定番)
サンドウィッチ盛り

ビール、最初から水で割った焼酎、ノンアルコール、ソフトドリンクを用意し、

後はお客様を待つばかり。


太鼓の音が聞こえるようになったら、

広場の入り口でお出迎え。


3ブロック目スタートです。



1周踊って、お花の披露が終わると

サービス開始です。


立食と言っても、お客様がバイキングのように取りにくるのではなく

ブロック住民が黒服のように

「おにぎりはいかがですか~~~?」と回ります。


3セット目だから、もうおなかいっぱいだろうと思ったら、大違い。

みなさん、良く食べます。


そして、この日は暑かった・・・。


飲み物の手配が完全にミス。

10月下旬の夜は、通常、冷える+ラストなので

暖かいものを用意したら、

缶ジュース、ビールは飛ぶように無くなりましたわ。

この気温に左右される飲食準備、結構、大変なんですのよ。


一通り踊って、最後の締めは「名瀬郷友会」の皆さんのご挨拶。



どんなに離れてるんだぁ???

バスで30分余り。


昔、交通の便が悪かった時の名残なのでしょう。

壮大なお別れが終わって、お開きとなりました。

午前0時。

今年は終わるのが早かったですよん。


後片付けをして、

反省会と称するブロック住民の打ち上げが恒例です。

でも、すごーーーい雨が降り出して、

今年は1:00AMで引けました。

はやーい!


種おろしが終わると、冬が来る感じです。


2014/10/08

台風18号

既に次の台風、19号が今週末接近中ですが、

先週末の台風18号の報告をば。

本州でも被害が出たようで、被害に遭われた方々には

心よりお見舞い申し上げます。



本州は数時間で通過する台風ですが、ここでは数日。


台風最接近の前々日。

既に港の船は養生してました。

それも4~6本のロープ掛け。

頑丈だわさ。



ちなみに、島暮らしを始めたころから

台風が接近する時は港に見に行きます。

ロープの張り方で、「どのくらいの規模?」が分かるから。

漁師さんやダイバーたちにとって、船は生活の糧。

だから、それをどの程度守ろうとしているかで、規模が推察できるわけ。

養生に越したことないからね。


18号は930hPaで島に接近する予報。

でかいです!

軽自動車が浮くと言われる感じ。


外に置いてあものは物干し竿までしまっちゃいます。

風の抵抗を受けるものは原則、NG。

本当は植木も風の抵抗を受けないように

丸刈りしたかったんだけど、今回は時間が足りませんでした。


10/4の午前中には、既に嵐。



午後には、この通り↓


芝生に溜まっているのは、「海水」。


夜はこんな感じ↓



その後、3:00か4:00AMに「あれ、停電!」と目覚めて

・・・・・・・・・・・

道路の外灯は付いてる。

我が家だけ真っ暗。

窓を開けるなんて「とんでもない!」状態。


ごーごー、GOW、ごぅおおおおお~~~~!

凄い風でしたわ。

窓やシャッターが唸る程度にはもう慣れてたけど、

外壁が叫んでる感じ。

ぎょえぇええええ~~!



で、懐中電灯を片手にブレーカーを見に行きましたわ。

ちなみに、台風時の夜に枕元に懐中電灯は必須。

いつ何時停電してもおかしくないからね。


我が家のブレーカーは部屋ごとに配線用漏電遮断機が付いてるタイプ。

メインのブレーカーを上げても、すぐに落ちる・・・

配線用を全部OFFにして、メインブレーカーを上げてみる。

入るんだよなぁ。

次に、配線用を1個づつONにしていくと、途中で大本が切れる・・・


うぇええええ~~~、家電の何かがイカれたか???


夜中にやってもしょうがないと思い、ONになる配線用だけONにして

もう、寝ちゃえと思って矢先、ちらっと海が見える窓を見たら・・・





写真は翌日撮ったものだけど・・・



ぎょえーぇえええええ~~~!!!!

家の窓が船の窓に見える!

そー、直接、波を被ってるんですわ。

そして、水滴。

イコール海水



でも、何もできないから、タオルを置いて寝ちゃいました。


翌日。




ささっとふき取った後だけど、


明らかに海水がペットボトル1本くらい溜まってました。



ちなみに、正しい浸水の防ぎ方をミサワホームのFMTさんが教えてくれました。


押し出し窓は外からテーピング、

土間の窓は、シャッターと窓の間にタオル

↑が正しい。


19号の時は正しくやります。


午前中には台風のピークが去りましたが、

ずーと断続的停電。

消えてはすぐに戻るの繰り返し。

そして、外はこんな感じ。



風台風だったようです。

雨台風だと、植木は大丈夫なんだけど。


あ~~~あの状態ですわ。





潮風は大敵ですよ。防ぎようがないけど。

この強烈な自然に耐えられるものだけが生存する厳しい掟です。


でも、植物もたくましいですよ。

萎れたところは枯れるけど、根っこがやられてなければ

また葉っぱが出てきます。





ご近所の別荘は板が剥がれたし、



庭には本来無いものがいっぱい落ちてるし、



台風が去ってもこんな状態がしばらく続くですよ。



次の台風が来るからと思っても

まだまだ潮満載の風が吹いているけど、

海水もろ浴びの家は一旦、洗い流さないとね。

ついでに、芝生も。




嵐がないと家の外なんて絶対に手入れしない私ですが、

直接、海水まみれだと、やっぱ、やりますよ。



そして、既に19号が迫ってます。




この島に住んでると、「人間が自然に逆らうなんて絶対無理」と認識します。

泣こうが喚こうが、来る時は来る!

これが自然です。


でも、人間には知恵がある。


台風は天災の中で唯一と言っていいくらい、精度の高い予測ができるもの。


台風に備える

イコール

養生出来るモノは養生して

危ないと思ったら、来る前に避難する



島で覚えた自然に対する処世術と思ってます。


さ、これから数日、台風情報とにらめっこです。


我が家は太平洋を通過する台風に弱いです。

風が北西に吹くから、北西に面した湾の入り口から

すさまじい風が吹きます。

波は外洋に面していないから、

ハワイのサーフィンのようなサイズは来ませんが

ラクラク堤防を乗り越えてきます。

普段が湖のような感じなので、余計、すげ~と思うのでしょう。


逆に、東シナ海を通過する台風は南風、

島の近くを通っても、我が家的には大したことない。



そー、島に住んでるからといって

同じ台風でも場所によって影響は違うのです。



うー、次も太平洋を通過だ。

そして、島に接近してくる11日も930hPaだぁ!


2014/10/04

台風時の交通事情は・・・

すっかりさぼっている間に台風月間、突入!


19号は島にめがけて、突進中。



今は、こんな感じ↓


今回の18号はでかいけど、直撃は免れそう。


それでも、港の船は4~6点で養生してましたわ。



ということで、先ほど、我が家も台風養生完了。

うー、昨日、やっとけばよかった。



で、今日の本題。

昨日まで、「田舎暮らしの本」の取材に同行しておりました。


島の暮らしをきちんと伝えて頂けるので、感謝です。




で、問題発生。

そー、台風18号。


取材はこの後、徳之島、喜界島と

奄美大島の近隣の島も入っておりました。



しかし!


台風が接近すると、フェリーが最初にストップし

次が飛行機。

ま、しょうがないんですが。



でも、東京とかと違い、この辺を通過する台風は

数時間じゃ去ってくれない。


今回の18号の最初の訪問サインから退出まではざっと2日。

それでも、真夏より短いです。



ということで、当然、取材日程の調整に入ったのですが、


私「今日(10/3)、徳之島に行かないと、徳之島には行けなくなるかも」

編集「へ?台風が来るのは5日じゃないんですか?」

私「いや~、台風は予測通りに行動してくれる保証は無いので

ちょっとでも早くなれば、明日(10/4)は飛行機、飛ばないですよ」

編集「じゃぁ、フェリーではどーですか?」

私「いや~、飛行機が止まる前にフェリーが欠航になりますよ」

編集「じゃぁ、10/3に徳之島に行って、10/6に出ればいいですね」

私「それが、また、鹿児島本土が台風中だと、鹿児島空港から

飛行機が出ないので、群島内は既に大丈夫でも飛べないんですよ」



そーなんです。

フェリーも飛行機も鹿児島本土を出ないと

奄美の島々が大丈夫になっても、移動できない!!!!


慣れてない人には分かんないですよね~~~


そして、台風で閉じ込められた人と台風後に移動しようとする人で

台風後の飛行機は満席!満席!満席!になるんですよ。


だから、台風が去った後に予約を入れても

「え、明日は乗れないんですか????」になっちゃう。



沖永良部島在住の知ってる方が、先ほど、Facebookに
「与論から昨日、フェリーで戻ろうとしたけど、

沖永良部島は抜港(波が高くて接岸できないなど)

さらに隣の島の徳之島を素通りし、

奄美大島に連れてこられちゃった。

今日の飛行機で戻ろうとしてるけど、飛ぶかな」

飛行機は今日は飛んだようです。




みなさま、お気をつけ遊ばせ。