田舎には、共同納骨堂っていうものを建設する
ひそかなブームがある。
都会で言う「永代納骨堂」が近いって言えば近い。
お寺とかが永代料を取って、故人一人一人を
同じ建物で管理するやつ。
何が違うって言えば、集落で決めて
全てのお墓をぶち壊して、同じ六角堂に
お骨を納め、皆でお参りし管理する点。
どうして、共同納骨堂の建設ニーズがあるか
と言えば、墓地自体が管理墓地じゃなくて
自治体(=集落)管理だから。
集落管理っていうことは、管理費はかからないけど
皆で整備/メンテナンスしていかないといけないの。
でも、過疎&高齢化が進むと、その整備とかが
非常に負担になってくる。
奈何せん、すごい勢いで雑草は生えまくり、
美味しげる雑草があればハブを呼び、
益々立ち入りにくくなる。
急斜面とかにある墓地だと、石段とかも
経年劣化で崩れたり、苔が生えて
滑りやすくなったりして、危険なわけ。
さらに、無縁化したお墓とかも荒れてくる。
そんなのを整備しようとしたら、体力のある
男手が沢山必要になるんだけど、
じいちゃん/ばあちゃんが主体になって
しまった集落では、整備はなかなか難しい。
だから、集落民全員で話し合って、
集落負担金と個人の負担金を決めて
古いお墓も新しいお墓も、無縁墓地も
取り壊して、一緒の六角堂に納める動きが
あるんだわさ。
新しく建立したお墓も一緒に壊したり、
故人の関係者がわからない無縁墓の
費用とかもあるから、そう簡単には
話はまとまらないけど、都会のマンションの
大規模修繕よりもスピーディーに結論は
出るみたい。
よその土地の共同納骨堂が同じかどうかは
知らないけど、島の人は自分の関係者でなくても
ご先祖を大事にする。
共同納骨堂になると、皆が旧暦の1日と15日に
お参りし、迎え盆/送り盆も一緒。
「無縁になってしまったご先祖でも、もともと
同じ土地に住んでいたんだから、
自分がお参りに行くことで全ての故人の慰みに
なればいい」だって。
今時のせちがらい世の中で、こーゆー気持ちが
残っていることって、とっても素晴らしいって思うんだ。
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