2009/05/10

共同納骨堂

田舎には、共同納骨堂っていうものを建設する

ひそかなブームがある。

都会で言う「永代納骨堂」が近いって言えば近い。

お寺とかが永代料を取って、故人一人一人を

同じ建物で管理するやつ。


何が違うって言えば、集落で決めて

全てのお墓をぶち壊して、同じ六角堂に

お骨を納め、皆でお参りし管理する点。


どうして、共同納骨堂の建設ニーズがあるか

と言えば、墓地自体が管理墓地じゃなくて

自治体(=集落)管理だから。

集落管理っていうことは、管理費はかからないけど

皆で整備/メンテナンスしていかないといけないの。


でも、過疎&高齢化が進むと、その整備とかが

非常に負担になってくる。


奈何せん、すごい勢いで雑草は生えまくり、

美味しげる雑草があればハブを呼び、

益々立ち入りにくくなる。

急斜面とかにある墓地だと、石段とかも

経年劣化で崩れたり、苔が生えて

滑りやすくなったりして、危険なわけ。

さらに、無縁化したお墓とかも荒れてくる。


そんなのを整備しようとしたら、体力のある

男手が沢山必要になるんだけど、

じいちゃん/ばあちゃんが主体になって

しまった集落では、整備はなかなか難しい。


だから、集落民全員で話し合って、

集落負担金と個人の負担金を決めて

古いお墓も新しいお墓も、無縁墓地も

取り壊して、一緒の六角堂に納める動きが

あるんだわさ。

新しく建立したお墓も一緒に壊したり、

故人の関係者がわからない無縁墓の

費用とかもあるから、そう簡単には

話はまとまらないけど、都会のマンションの

大規模修繕よりもスピーディーに結論は

出るみたい。


よその土地の共同納骨堂が同じかどうかは

知らないけど、島の人は自分の関係者でなくても

ご先祖を大事にする。

共同納骨堂になると、皆が旧暦の1日と15日に

お参りし、迎え盆/送り盆も一緒。

「無縁になってしまったご先祖でも、もともと

同じ土地に住んでいたんだから、

自分がお参りに行くことで全ての故人の慰みに

なればいい」だって。


今時のせちがらい世の中で、こーゆー気持ちが

残っていることって、とっても素晴らしいって思うんだ。



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