2011/01/14

島ライフって大変?

移住検討している方から


「島暮らしって、何が大変でしょうか?」って聞かました。


そーだよね、この素朴な質問、私だって

東京にいた時に最も知りたかったことだったよなぁと

思いだしました。



でもねぇ・・・忘れちゃうんだよね、島で暮らしてると。



だから、東京に3週間余りも行ってて、

都会にまみれて帰ってきた直後の今

改めて書いておこうと思った次第であります。


といっても、構造化もしてない、思いついた順の

乱筆です。お許しあれ。



まず、「大変」の概念が変わっちゃいました。

都会じゃお目にかかれない昆虫の出現、

あっという間に錆をよぶ塩害、

全国ニュースのトップをしばらく飾った豪雨災害など

大変って言えば大変だけど・・・



自然は生活の一部なんだよなぁ、今となっては。



だから、「逆らう」っていう感覚がどんどん麻痺してきて

「対処できることは対処するけど、諦めることは諦める」に

変わるんだよなぁ。

そして、「対処は迅速かつコマ目に」が重要だと認識していくの。



どーゆーことかっていうと、例えば、錆。


そりゃあ、すごいっすよ。

「鉄は錆びるけど、ステンレスやアルミだったら大丈夫」という

私の認識は木端微塵でございました。


外にあるステンレスの流しは10年以上経ったように見えるし、

ステンレスの伸ばせる物干しはプラスチックのエクステンション部分から

腐食が始まり、1年で”折れた”(折れるなんてこと自体が信じられなかった・・・)し、

車のドア部分にも錆が出てきてるし、

家の中にある、ご自慢のステンレス製システムキッチンのネジ部分とかにも

錆が出始めてるし、

PCやTVなんかのむき出しで置いてある家電なんかも

やばいよぉ・・・とおびえております。



集中豪雨で我が家に入り込んだ赤土には

雑草の種がたくさん入っていて、

1カ月近く留守にしている間に、そりゃぁ見事に成長してるし、


寒波とともに降った潮を含んだ雨のせいで、

全く手入れをしていないごとくの植栽になってるし、

(潮を含んだ雨はすぐに洗い流さないと、植木は枯れるんです。あー、困った)



でもねぇ、これらはしょうがないことなんよ。


「金属はいずれは錆びる、

でも錆び始める前にペンキを塗る、

シリコンスプレーなんかでプロテクトする」ようになったし、


潮の雨を何度浴びても立ち直る強い植物を

植えなかった私が浅はかだったし、


「ほんと、自然には逆らえませんよ」って思うようになるんよ。

それに、マイナス以上のプラスをもたらしてくれるからね。

真っ青の海の上をカヤックで疾走したり、泳いだり、

マイナスイオン満載の森や滝に行ったり、

川エビ取ったり、

そりゃぁ、見ているだけで「癒されちゃう」を実感できるんだもん。



田舎の島だと、閉鎖的な人間関係を連想しちゃうけど

これも間違い。

自然が豊かで厳しいから、そこで暮らす人間も自然界のリズムに

合わせるようになったんだと思う。

その象徴が行事。

でも、”自然”が何となくわかってくると、この行事も理にかなってるって

気になってくるんだよね。


そして、長寿の島=おじい、おばあが多い島だから

何かあれば体力勝負できる年代ががんばる!になる。

おカネで解決しない=自分たちでできることをやる!になる。
(おカネがない島だからね)

だから、行事は動ける人間で、場所を整え、

食事を用意し・・・ってなるわけ。

相互扶助、島では”結い”っていうんだけどね、は相当強い。

だって、人が少ないんだもん。

助けあわないと命まで危ない!がこの間の豪雨災害。

オーストラリアも今、大変だけど、この島だって大変だった。

でも、被災した人の数が全然違うのは、おばあやおじいを

近所の人が進んで運び出してたから。
(もっとも人口自体も全然違うけど・・・)


「濃い人間関係が苦手」っていう人は結構多いし、

私も東京では全くと言っていいくらい近所付き合いをしてなかったから

島に引っ越すとき、「村八分になったらどうしよう?」と

真剣に心配してました。


でも、濃い人間関係を形成する前に夫が他界し、

その時にご近所から骨の髄まで深謝する”結い”を

一生分頂いてしまいました。




うーん、

「都会とは全然違う」けど、それが「大変か?」って

聞かれると、「いーや、そんなことないよ」になる今日この頃です。

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